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菓祖神祭

次世代への菓子文化継承

菓祖神祭

 徳島県菓子工業組合では例年、菓祖神祭を行っております。

 菓子業の発展と永続を祈願し、安心安全なお菓子のご提供に精進する決意の機会となっています。11月21日佐古の椎宮八幡神社境内の中嶋神社にて菓祖神祭を執り行いました。

 中嶋神社本社(606年創建)は兵庫県豊岡市にあり、菓子の神様(菓祖神:田道間守命)が祀られております。『日本書紀』垂仁天皇紀によれば、垂仁天皇90年に田道間守は天皇の命により「非時香菓(ときじくのかくのみ)」橘を求めに常世国に派遣され、10年後の西暦100年に持ち帰ったことに由来し、果子の始まりと伝えられています。

 開催に際し参加を募ったところ、26社から玉串料を頂戴し、献上菓子も内9社から提供がありました。神前に祀る御鏡餅や紅白餅は組合員から提供を受け、御供物の昆布、若布などは地元の海産物問屋で、御神酒は椎宮八幡神社参道近くの酒造場で手配いたしました。

 祭礼当日、和田理事長、組合員5名で祈願して参りました。神前には御供物、御鏡餅、御神酒、紅白餅、献上菓子が祀られており神職が祝詞を読み上げ、御祓い、玉串拝礼と進み、神職のお言葉を頂戴し、無事終えることが出来ました。祈祷した紅白餅と御神酒、これらは御神札とともに撤饌として玉串料を奉納いただいた組合員各位にお渡しいたしました。

祭礼に臨む組合員

 例年と変わらぬ作法で執り行われた菓祖神祭ではありますが、一度途絶えてしまうとその手順や調達先が失われてしまう可能性があるのではないでしょうか?徳島県菓子工業組合ではこうした事業を継続して行うことが、次世代への菓子文化継承に繋げていくことが出来ると思っております。

 安心安全なお菓子は勿論のこと、お客様の幸せづくり、笑顔づくりのお手伝いが出来ますよう、これからも精進して参ります。

 徳島県菓子工業組合・菓子屋の仕事委員長・前田浩史

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