全国菓子研究団体連合会
総会と技術コンテスト
全国菓子研究団体連合会では、第62回総会及び第13回技術コンテストを7月8日(月)大阪産業創造館(大阪市中央区)に於いて開催した。
本年度の当番団体は、菓子研究団体大阪二六会(西尾智司会長)。総会に先立ち、午前11時より同館6階では連合会青年部が中心となって技術コンテストを開催、工芸菓子部門に7作品、盆景菓子部門に8作品、上生菓子・引菓子部門に64作品が出品・展示され、総会出席者等による審査、投票も含め、各団体長・代表者による厳正な審査により「グランプリ」には、菓心庵絹屋江川綾乃氏(大阪二六会)が選ばれた。ほかに「準グランプリ」に3名「金賞」に各5名が受賞し総会後に会場にて表彰式が行われた。
総会は、14時30分より同館4階イベントホールにおいて開かれ、約170名が参集した。
当番団体の大阪二六会副会長西田浩明氏の司会で始まり、まず物故者へ黙祷を捧げた後同会副会長藤原厚子氏が開会を宣した。初めに今総会担当団体、大阪二六会会長西尾智司氏が挨拶と本日の謝辞として「コロナ禍を経て、コンテストの出品数も以前と比べて半減したが、当会は、長い歴史と伝統を蓄積した技術者集団による勉強会。全菓研連が一致団結して技術とアイデアの研究に努力し続けることこそ菓子業界の発展と日本の菓子文化を世界に羽ばたかせる事に寄与する。皆様の更なる尽力を請う」と述べた。
続いて全国菓子研究団体連合会会長の梶山浩司氏が挨拶、「コロナ後の和菓子業界の課題、問題点」として、人材不足、後継者不足その他をあげ、和菓子という我が国が世界に誇る文化財をしっかり守り、継承していくことの大切さとその使命を果たすべく努力していかなければならない必要性を説いた。こののち総会に移り、各議案審議もスムーズに進行、間もなく無事成会に至った。総会後は次期総会当番団体の滋賀二六会古川登志雄会長が抱負を述べた。
続いて当日の来賓の紹介がされ、大阪府菓子工業組合からは野村泰弘理事長が「コンテストに出品された多くの素晴らしい作品に感服した。業界では、来年、全国菓子大博覧会が旭川で開催、大阪万博も控えており、ともに日本の誇る工芸菓子等の展示が決まっている。我が国の優れた菓子技術や菓子文化を世界へ向けて発信するまたとない機会であり、多数のご参集を期待している」と祝辞の挨拶を述べた。さらに第28回全国菓子大博覧会北海道「あさひかわ2025」実行委員長の水上崇氏も「工夫を凝らした、素敵なフィールドをご用意しているので多くの出品と多数の参加、来場をお待ちしています」と祝辞を述べた。
休憩をはさんで第2部に移り、記念講演として、ナガセヴィータ㈱代表取締役社長安場直樹氏を招き「新しい社名Nagase Viitaniに込めた思いー和菓子への思いー」というテーマでお話をいただいた。閉会後は、場所をシティープラザ大阪2階へと移し、懇親会が行われて遅くまで菓子談義の花が咲いた。
大阪府菓子工業組合副理事長・中野幹