向山製作所
フード事業への挑戦
向山製作所は1990年に前社長が、精密機械組み立てを主として操業を開始致しました。その後、家庭用電話交換機や自動半田付け生産ラインを立ち上げ、1996年に第一工場を新設(現・本社工場)電子部品事業として有機ELパネル表示器生産、電源基板生産を開始いたしました。ITバブルもあり順調に仕事も進んでおりましたが2008年にリーマンショックがあり急激に仕事も減少したため、従業員を守るために、もう一つのフード事業を起こす事に着手して挑戦を始めました。
2008年から半田ごてをゴムベラに持ち替えて、電子部品で培った精密な作業で生まれたのが、生キャラメルです。幾度となく失敗を重ね試行錯誤を繰り返し、誕生した商品が向山製作所生キャラメルです。口の中に入れると柔らかく溶けだし、程よい風味と食感を感じる品質に仕上がりました。唯一無二の商品として、キャラメルの生産をはじめ、そこからフード事業部が誕生いたしました。
はじめは店舗もなくサービスエリアの横のスペースにテントを張り、試食を配りながら販売を始めました。2009年に郡山商工会チャレンジショップにて菓子販売を経て、2010年に郡山に向山製作所表参道カフェをオープンさせました。ふっくら柔らかい食感のパンケーキにキャラメルソースをかけて食べる向山パンケーキをメニューとしてカフェへの挑戦が始まりました。
2011年には大手航空会社国際線ファーストクラスのお茶受けに生キャラメルが採用もされましたが、東日本大震災により、風評被害に合い大打撃を受けましたが風評被害を払拭して、生キャラメルの美味しさを世に知ってもらう為に、2012年にフランス・パリで開催される「サロンデュショコラ」に出展を致しました。美味しさは世界共通であると言う自信を得る事が出来ました。
2013年には日本郵政が運営をするKITTEにも出店をし、向山のキャラメルを使用したキャラメルソースプリンを開発致しまして販売も始まりました。この頃から少しずつ様々なお菓子を本格的に作りはじめキャラメルポップコ―ンなども加わり、商品ラインナップも増えてきました。また電子事業部は半田付けや、電子基板生産の技術の高さも評価され安定的な生産が行われております。
1998年大玉村に工場と店舗の併設を致しました。向山製作所新大玉工場と大玉ベース店をオープン致しました。大玉ベース店では、菓子販売だけでなく、カフェ、ベーカリー部門を新たに設けてオープン致しました。この頃に、向山製作所の三大商品になります、生バターサンドの開発を進め販売する事が出来ました。今では生キャラメル、キャラメルポップコーン、生バターサンドと向山を代表する商品になっております。現在では福島県内に7店舗を展開し、多くのお客様に喜んで頂ける商品を目指し、地産地消を含め県内の企業様とのコラボ商品などにも力を入れ商品化を進めております。
向山製作所は、大玉村の特産であるお米や荏胡麻などの素材も最大限に活かし、日々お菓子の開発に取り組み挑戦しております。最後に向山製作所は、電子部品事業部が長年にわたり築き上げてきた高い技術と細やかなアフターフォローの精神をフード事業部も引き継ぎながら、これからもお客様に喜んで頂ける製品、商品を目指していきたいと思っております。
向山製作所フード事業部・相良栄二