イタリアで和菓子教室開催
~いしかわ・金沢の活動報告~
はじめに、この度組合事務所が10月1日、石川県庁隣にある産業振興ゾーンである石川県地場産業振興センター新館5階に移転し業務を開始いたしました。旧事務所の菓子文化会館は、金沢市では「木の香りの文化都市」を象徴するゾーンとして、整備する計画により建替えすることが決定し、前倒しで事務所を移転することになりました。
さて、県下の状況について、元旦に最大震度7を観測した令和6年度能登半島地震からようやく希望の光が見えてきたところ、9月21日豪雨災害に襲われ「輪島市、珠洲市、能登町」は地震・豪雨の二重災害を受けましたが、負けずに再開に向け頑張っているところであります。震災に際し全国各地より励ましのお言葉と義援金を寄せていただき重ねて感謝申し上げます。
こうした状況のなか明るい話題としては、3月16日に北陸新幹線が金沢・敦賀間開業、北陸三県が1時間圏内となりました。但し、関西方面へは敦賀で乗り換えが必要となることから、大阪延伸のルート議論が急激に活発化してきており、一日も早く大阪までの延伸着工が望まれています。
そして、外務省より今年7月16日~18日の間、東京で第10回太平洋・島サミットの首脳会議が開催され、このサミットで総理大臣主催の晩餐会において、各国首脳レベルの方に金沢の生菓子の実演披露と振る舞いの依頼があり、多数の候補者の中から金沢市内の老舗和菓子店「落雁諸江屋」専務取締役諸江豊氏、松田佳正氏の両氏が赤坂迎賓館で、国花の「さくら」、復興をイメージした「あけぼの」の2種でおもてなしを行い、貴重な体験となりました。
次に、金沢港開港50周年を記念して整備された金沢港に、大型クルーズ船が続々と寄港、コロナ禍前の水準まで回復して来ました。今年はイタリアの豪華客船が5年ぶりにツアーを実施するなど、隣県(福井、富山)へのアクセスの良さと、金沢の伝統工芸・食文化など豊富な観光資源を全面にした誘致活動が強化されていて、中心となる金沢市は、欧州プロモーション事業として、イタリア(ローマ市、ミラノ市)で10月6日~12日の間、発酵食と和菓子文化発信の食文化セミナーを計画、金沢支部菓友会会長の吉橋太平氏が派遣され、現地で和菓子文化のトーク及び和菓子教室を開催して、金沢市を大いに印象づけ、関係者より盛況であったとの報告がありました。
また、石川県では台湾で高級百貨店を展開する「微風グループ」の各店舗で、来年1月に「第2回石川フェア」を開催、県産品食材・加工食品、伝統工芸品等のPRを展開するとともに、その一環として和菓子作りの体験教室を実施する運びとなり、今回は和菓子職人2名を派遣する方向で調整中、前回以上に内容を強化して取り組む予定であります。
最後に相撲界の話題であります。スピード出世で、まだまげも結えない大関が誕生しました。未来の横綱との呼び声も高く、身長192センチ、体重176キロの恵まれた巨体ですが、体に似合わず几帳面で青いタオルを常に端を揃える場面を場所中の放送で見られた方もいることと思います。将来横綱昇進となれば、県民にとって能登半島復興に向け更に明るい話題となることでしょう。
石川県菓子工業組合事務局・薮猶八