全国菓子工業組合連合会第23回 全菓連青年部 中・四国ブロック愛媛大会
畑田本舗阿島工場にて鳴門金時ポテト製造工程を見学
第23回全国菓子工業組合連合会青年部中・四国ブロック愛媛大会は、７月９～10日、新居浜市・リーガロイヤルホテル新居浜で開催され、約40名が参加した。全菓連からは、小谷副理事長、全菓連事務局が参加した。
大会に先立ち、中・四国ブロック青年部代表者会議と第15回全国和菓子甲子園ブロック予選を行い、決勝戦出場作品が決定された。大会では、開会宣言、愛の菓子斉唱、青年部綱領唱和の後、青年部小谷中・四国ブロック長より「次のブロック長は岡山県の三宅氏になります。青年部では今期より経営勉強会を計画し、今年２月と６月に開催し、10月と来年２月の全国大会にも予定しています。来月は辻調理師専門学校において全国和菓子甲子園が開催され、中・四国ブロック代表の発表を後ほどいたします」と挨拶の後、全菓連青年部竹内副部長より「先程全国和菓子甲子園中・四国ブロック予選を拝見しましたが、皆さん熱心に取り組まれていて、この勢いのまま決勝戦を全国で団結して盛り上げて行きたいと思います。家族経営の時は問題がありませんでしたが、規模が大きくなると人の問題がでてきます。この10年で時代が変わり、従業員の幸せを守りながらお菓子屋をやってゆくときに、この場にいる経営者同士の横のつながりが生きてくると思います。全国和菓子甲子園をなぜ開催するかと言えば、次世代の担い手のために啓蒙活動として行っています。これから菓子屋は人がいないと商売ができないので、経営について腹を割って話しあえれば良いとおもっています」と挨拶があった。
続いて愛媛県菓子工業組合青年部大橋部長より「ここ新居浜市は四国のほぼ中央に位置し、北は瀬戸内海、南は西日本最高峰石鎚山に連なる四国山脈に囲まれた自然豊かな町です。別子銅山の開坑以来、あかがねの町として愛媛随一の工業都市として発展してきました。今回中・四国ブロック大会の開催地を新居浜市にしたのは、松山市に続いて青年部活動が活発であることを知っていただきたいほか、道後温泉本館が２０１９年より保存修理を開始し、再開が11日となるため、道後開催をあきらめました。道後温泉界隈では、全国各地の観光地同様に、コロナ後インバウンド効果が大きく外国人の方が大幅に増えています。新居浜は毎年10月に、徳島の阿波踊り、高知のよさこい祭りに並ぶ四国三大祭りの一つ新居浜太鼓祭りが開催されます。豪華絢爛な太鼓台を１５０名あまりでさしあげる勇壮華麗な姿は圧巻です」と歓迎の挨拶があり、来賓・青年部役員紹介があった。
次に全菓連小谷副理事長、愛媛県菓子工業組合中野理事長から祝辞、各県参加者紹介、次回開催県挨拶、第15回全国和菓子甲子園中四国ブロック代表作品発表の後、閉会となった。
翌日のエクスカーションでは、畑田本舗阿島工場にて鳴門金時ポテト製造工程を見学した。
工場長の説明より
東京にある㈱銀座五大の専用工場という位置づけで、東京土産菓子の製造のほか、鳴門金時ポテトと、ぽてかんを製造している。東京土産菓子は、新東京ぽてと、新東京ぽてとＰＲＥＭＩＵＭ、新東京ぽてとプレミアムミニの３品がある。新東京ぽてとは、３種類のうちメイン商品で、売りは鳴門金時芋をふんだんに使用して、鳴門金時芋の蒸し芋ペーストと焼き芋ペーストを使用している。新東京ぽてとＰＲＥＭＩＵＭと新東京ぽてとプレミアムミニは、厳選した５種類の芋をブレンドしている。違いは、希少芋のブレンドの割合が高く、プレミアム感を出している。鳴門金時ポテトは鳴門金時芋を１００％使用している。ぽてかんは、愛媛県産の柑橘と徳島産の鳴門金時芋を１００％使用し、夏でもさっぱりして食べられるお菓子に仕上げている。
工場内の主要な扉の床には粘着マットが敷かれ、異物混入防止に努めている。ラインが複数あるが、型にあった商品しか作れないようになっている。充填機により、船底のクッキーの生地を定量で絞り出し、型に合わせて生地を成形する。工場内は衛生面に配慮し、洗浄室以外に排水桝がなくドライの環境を保っている。部品・道具などは、洗浄室に移動して洗浄を行う。最終包装室は、衛生レベルが一番高い部屋になる。ここでは、検品も含めて型から外す作業を行い、30分かけて自然放冷を行い、製品の上部にプラトレーをかぶせ包装する。工場としての生産量は１日２万～２万５千個位である。商品の箱詰めの際は、重量で数量をチェック後、封印シールを留める前に目視により個数を確認している。工場では箱詰めまで一貫してすべて終わらせられる構造になっている。