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「雪くま」20周年

かき氷の地域ブランド

杏仁マンゴー

 埼玉県熊谷市は日本一暑い街として有名です。暑さを元気に乗り切るために生まれた名物かき氷「雪くま」は2006年に誕生した熊谷市のかき氷ブランドです。

 夏の高い気温を逆手にとって、「熱い熊谷を、美味しいかき氷で涼しく過ごせるまちにしたい」と、市の若手職員と市内のお店が協力して、かき氷のブランド化を始めました。
「雪くま」には3つの条件があります。

1、熊谷のおいしい水を使った貫目氷を使っていること

2、氷の削り方に気を遣い雪のようにふんわりした食感であること

3、オリジナルのシロップや食材を使っていること。

 この3つの条件を満たし、審査に合格した店舗が雪くまのれん会に加入しています。

 2006年に11店舗から雪くまの販売を開始して、加盟店の出入りはあるものの徐々に増やし20年の節目の年となる今年は30店舗となりました。

 市の定例記者会見に合わせて新作発表会の開催や、チラシやマップ・冊子などの作成配布、近年は熊谷市が提供するアプリ「くまぶら」内でデジタルスタンプラリーを実施し、全店舗制覇を目指して数段階に分けて、雪くまオリジナルグッズを用意して市内の回遊性を高める取り組みや知名度を上げる活動を行っています。

 また、市内の農業高校と連携し、生徒が栽培したブドウや梅をのれん会が購入補助を行っています。その他にも、店舗ごとに市内の酒蔵の酒粕や農家さんが栽培したいちごやブルーベリー、とうもろこし等市内の農産物を加工してオリジナルシロップを製造し、熊谷市の季節感を楽しんで頂いています。

 当社は10年前から加入しましたが、当社の既存のお客様は市内の中高年の方が多いのですが、雪くまのお客様は市外からの来店で年齢層が低く、新規のお客様が多い事。また、お菓子屋さんが苦戦する暑い季節に集客が出来る事が良かったです。

 加えて、のれん会のメンバーには、菓子組合員の他に飲食店やお茶屋さん、ホテル、映画館、日本人形店等、色々な業種の方々が加入しているため、様々な視点でかき氷だけでなく商売についての気づきを頂いています。メンバーからお菓子の注文を頂く機会を得られることもあります。

 各店舗がより美味しい雪くまを提供することに切磋琢磨しながら、のれん会として20周年を記念したイベントを企画し、広報とブランドの強化に努めていきたいと考えています。機会があれば、熱中症対策をしながら、日本一暑い場所で美味しいかき氷を楽しんでみてください。

 雪くまのれん会 会長 石川雄太・埼玉県菓子工業組合所属