山形県レポートの投稿
「キッチンカー」
可能性は無限大

野外のイベントには今では欠かせないキッチンカー。色々な食品業種が参入しています。最近は山形県内の菓子屋でもキッチンカーを導入してイベントに参加しているのを見かけます。特に菓子屋は路面店を構えながらキッチンカーを所有しています。キッチンカーのみの店舗よりはるかに信用度があり、お客様の安心感を誘います。
キッチンカーの魅力は何と言ってもその場で調理仕立て、焼き立てを提供できることでしょう。焼き立てのどら焼き、アップルパイ、スイートポテトなど、焼き立ての温かい商品は商品価値がぐっと高くなります。キッチンカーに行列が出来るのも珍しい光景でなくなりました。道の駅やまがた蔵王ではキッチンカーグランプリというイベントが開催され、大いに盛り上がったようです。

オーナーは皆さん、あの忌まわしいコロナ禍をバネに、補助金をうまく活用してキッチンカーを購入しています。やる気のある若い経営者が再チャレンジする姿は、同業者としてとても頼もしく感じられます。
かつて「商業界」という商売の勉強会に参加したことがありますが、「店に車を付けよ」との教えがありました。人口減少化の進む昨今、地方の小さな町で営業している菓子屋さんは大変な苦戦を強いられていますが、人の集まる所へ自ら移動して商売する新しいスタイルとして、これから益々キッチンカーがもてはやされると思います。キッチンカーの歴史は新しいですが、可能性は無限大です。
山形県菓子工業組合副理事長・戸田正宏